国際協力

“愛の反対は、憎しみではなく無関心”
小さくてもピリリとした役割を担いたい

あなたに想像してみて欲しい。あなたは貧しい村で小学校卒業間近の子を持つ親だ。その村は山中奥深くにあり、冬は寒く、時として氷点下を記録する。村には中学校の建物がなく、幼稚園を間借りしてすし詰め状態で、半日しか学ぶことが出来ない。当然、国や村は豊かではないので、行政に要求してどうなるものでもない。ましてや、戦後30年以上も経つというのに、学校の敷地にはアメリカのばらまいた大量の爆弾の不発弾が今も眠っている。「地雷」となったその危険な不発弾は、知らずに踏めば300個ほどの小さな鉄球が秒速700mで飛び散り、自分や愛する子を今も殺傷し続ける。その量、国全体で60万トン!数にして約6000万個(推定。ラオスの人口は600万人)にもなるのだ!
あなたは、人々が穏やかで、平和な、とても美しい村に愛する子どもや家族と共に暮らす。でもこの戦争の忌まわしき記憶は、地中に埋まる不発弾がなくなるまで、消すことは出来ないだろう。その不発弾の処理は、今のペースでは何百年経っても終わらない。……これは他人のことで済むのだろうか?
あなたが子どもや家族、大切な人を愛するように、またかの国の人たちも、同じように愛している人がいる。その愛の可能性を直接、間接の別を問わず狭めてしまっても良いのだろうか。

< プレマの代表・中川が、2008年にラオスのヴィエンチャンのゲストハウスで記した日記より引用 >


驚くことに、アメリカはラオスの空から9年間の長きにわたり、平均すれば6分ごとに、1km四方に数百個の小爆弾をまき散らし、人々を殺傷するこの爆弾を投下し続けました。日本もこの恐ろしい殺傷兵器であるクラスター爆弾を保有し配備してきましたが、2008年12月、政府はようやくこの爆弾をもう持たないことを正式に国際社会に約束しました。私たちの国は、ベトナム戦争でこの爆弾がラオスの地に撒かれるときに、基地提供や補給で支援をしました。やはり、他人事ではあり得ないのです。いつも戦争は、まさにその瞬間には「自衛」の名で美しく語られるものですが、人と人が殺し合うことに、なんら違いはありません。

私たちは、どうしてもこの現実を直視し、このプロジェクトを推進して 日本が世界に果たすべき本当の役割の一翼を担いたいと考えました。そしてこのプロジェクトが、プロトタイプとなって、もっと多くの人の関心の目が、クラスター爆弾や発展途上にある国の教育の大切さに及べば 「京都の小さな会社が、少しなのにピリリとした七味のような存在になる」という私の意志も、わずかながら大きな意味を持ってくれるでしょう。そしてラオスもまた、小さくてもピリリとした存在であり続けて欲しいと思います。

弊社でお買い物いただく利益の一部や、弊社主催のセミナーにご参加時にいただく募金のすべては、本ラオスプロジェクトや、特定非営利活動法人テラ・ルネッサンスを通じて、対人地雷除去、被災者支援、子ども兵の救済や支援に使われます。
世界から天文学的な量の邪悪な対人地雷や不発弾がなくなる日が早くやってくるように、みなさまの力をお貸しください。未来に禍根を残さずに次の世代にバトンタッチできるように、そして世界がもっと素敵な場所であるようにと願っています。

クラスター爆弾除去および中学校建設プロジェクトについて

プレマでは、2008年から2009年にかけて、ラオスにおいて最も不発弾被害が酷く、教育機関整備が遅れている地域(当時)であるエンクワン県周辺の環境改善支援を目的に、中学校建設および中学校建設予定地の不発弾撤去活動をおこないました。また、その後も特定非営利活動団体テラ・ルネッサンスを通じて、継続して支援を続けています。

プロジェクトの沿革

2008年07月     本プロジェクト参画決定
2008年09月     中学校建設予定地爆弾除去費用支出 844,200円
2008年11月     日本政府が自衛隊保有のクラスター爆弾全廃を決定
2008年12月     クラスター爆弾禁止条約100カ国以上が署名
2008年12月     現地視察
2008年12月     お客様より本件支援の大量のご注文で支えられる
2008年12月     中学校建設費用支出 5,192,848円
2009年01月     学校建設予定地の不発弾撤去完了
2009年03月     中学校建設 基礎工事が完了
2009年06月     カンパニオン村に中学校が完成
2009年06月     クラスター爆弾禁止条約の日本の批准が決定
2009年09月     ラオス中学校「プレマシャンティスクール」開校
2009年12月     「ラオス支援寄付金付き商品」の販売を開始
2010年03月     金属探知機購入費用1,440,000円をテラ・ルネッサンスに贈呈
2010年08月     クラスター爆弾禁止条約が発効される

プロジェクトの流れ


アーカイブ記事を読む

◼︎クラスター爆弾とは。傷つくのは子どもを含む一般市民 ⇒こちら
◼︎世界で最も多くのクラスター爆弾を落とされた国、ラオス ⇒こちら
◼︎プレマシャンティスクール開校式のレポート ⇒こちら
◼︎特定非営利活動法人テラ・ルネッサンス 鬼丸昌也氏との対談記事 ⇒こちら

お買い物ではじめる社会貢献

ラオス支援寄付金付き商品の販売をおこなっています。
売上げはの一部は、不発弾撤去や教育支援などラオスの人々の支援に役立てられます。